論文試験対策なども、このページで紹介しています。
・文章理解・資料解釈
基本的に、『スーパー過去問ゼミ』だけで問題ない。
というのも、スー過去で「解き方」について必要なものは解説されており、それに沿って問題演習を進めていけば、問題への対応力は十分に身につく作りとなっているためである。
ただし、英文問題については、(最低でも)単語の知識がないと、どうしようもない。
国家総合職(旧国Ⅰ)は辛いかもしれないが、国家一般職(旧国Ⅱ)や地方上級などであれば、『速読英単語 必修編』の単語レベルで事足りるので、英文への慣れを得るためにも、早めにやっておくとよいだろう。
なお、国家一般職や国家専門職(国税専門官など)の試験では、教養試験だけでなく専門試験でも英語が出題されるので、英語が出来ればかなり有利である。
よほど英語に自信がないというような場合を除けば、国家一般職などを受ける人は早めに英語に手をつけておくとよい。
その際の教材については特にこれといったものはないので、まずは過去問等にあたってみて、何についてのどのような知識などが不足しているかを把握してから、大学受験の参考書の中から選ぶとよいだろう。
(英語(大学受験)のページも参照)
・数的推理・判断推理
判断推理・数的推理は国家公務員でも地方上級でも出題数が多いので、重要な科目となってくる。
そこで私がお薦めするのは、畑中のザ・ベストのシリーズである。
なんと言っても、これらの本で示されている解法の質が高い。他の本もこの著者の解法を真似て紹介していることが多いが、やはり本家本元は格が違う。
ただ、1つ気をつけなければならないのは、試験によって出題されやすい分野に違いがあるので、自分が受ける試験で出題される分野に絞って使う必要があることだ。
(数的・判断に限らないことなので、以下全ての科目で同様)
参考書は「自分にとって」いいものを選び、「自分にとって」よい方法で使う。これが何の勉強においても、鉄則である。
・世界史・日本史
教養試験においては、以上の文章理解と数的・判断推理の配点が高く、その他の科目の配点はそれほど高くない。
なので、出るところを必要なだけやるのが基本となる。
そのような方針で世界史・日本史をこなす場合には『20日間で学ぶ日本史・世界史(文学・芸術)の基礎』がお薦めである(と言うより、他の選択肢はほぼないだろう)。
これを使い、よく出題される分野だけ、まとめをざっと読み、「問題演習を通じて」知識を固めていくとよいだろう。
ただ、特に世界史は流れがよく分からなくて、どうしても頭に入らない箇所があるかもしれない。そうした場合には、『タテから見る世界史』などでその都度、必要な部分を必要なだけ読んで理解を深めるとよい。
また、NHK高校講座の世界史を利用するのもいい。ネットで見られるので、必要な回だけ視聴するとよいだろう。
(「NHK高校講座 世界史」については、お薦めの教材/ウェブサイトのページも参照)
・自然科学(数学・物理・化学・生物・地学)
文系の人には自然科学の勉強は抵抗があるかもしれないが、少しやっておけば解けるような問題が公務員試験では結構出題されているので、出題の多い分野の内、少し対策をしておけば得点できる領域に絞って学習を進めるとよいだろう。
そのように対策を進める上でお薦めなのが、『速攻の自然科学』である。
この本では、公務員試験でよく出題される領域の内、得点しやすいものがまとめられているので、自然科学が苦手な文系の人でも使いやすい。
なお、『速攻の自然科学』だけでは足りない場合には、『スーパー過去問ゼミ』で”補う”とよい。
スー過去を使う場合、戦略や計画も立てずに頭から始めないこと。どの科目でも、自分が受ける試験での頻出分野から始め、目標点数を取るために必要なところまでをこなすことが重要である。
・社会科学(政治・経済・社会)
教養の社会科学は専門試験の憲法・政治学・経済学などと被るところが多いが、大半の試験で出題数が多いので、一応やっておくことをお勧めする。
その際に使うのは、やはり『スーパー過去問ゼミ』がいいだろう。
なお、専門科目の政治学は、問題演習まで行うと出題数に対して労力がかかり過ぎるので、頻出分野以外は社会科学の問題で演習を行っておくとよい。
・時事
時事は論文試験や面接試験のためにも、絶対押さえておくべきである。
新聞などを読んで時事に注意を払っていれば、特段時事問題の対策をする必要はないと思う人もいるかもしれないが、普段耳にしているようなことであっても、問題として問われると答えられないことが多いものである。
油断せずに対策をした方がよい。
その際の教材としてお薦めするのは、やはり『速攻の時事』である。
通常、時事に避ける時間はあまりないと思われるので、さっと一通り確認し、2,3周読み通すようにして使うといいだろう。
なお、もし余裕があれば、『速攻の時事 実戦トレーニング編』もやっておくとよい。
・論文
時事と同じで、普段から様々なことに関心を持って生活していれば、論文試験の対策をする必要はないと思う人がいるだろうが、各人の興味関心というのは案外限られているものであり、そこから外れた問題が出ると如何ともし難くなってしまうので、一応対策をしておいた方がよい。
その際の教材としては『論文試験 頻出テーマのまとめ方』をお薦めする。
この本を一通り確認しておけば、時事問題を含む教養試験の得点アップも副次的に達成され得る。
また、集団(グループ)討論を二次試験で課すところも多いので、その対策にもなる。1次2次両方で役に立つ内容なので、上手く利用してほしい。