ある静岡県東部の塾講師のページ

集団授業か、個別指導か

 子どもを塾に通わせる場合、集団授業(の大手)にするか、個別指導塾(もしくは家庭教師)にするか、悩みどころかもしれません。

 ただ、答えは単純で、「十分な知力(話や文章の理解力、広い意味での効率性への意識など)、学力があれば集団授業」、「そうでなければ個別指導」です。


 集団授業の「大手の」よいところは、授業の質の高さと共に、周りのレベルの高さにあります。

 人間は置かれる環境によって変わるというのは、今や常識ですが、当然子どもも人間なので、レベルの高い環境に置かれれば、その環境に合ったレベルになる可能性が高いです。

 また、大学選び等の際にも共通することですが、周りのレベルが高い環境に身を置けば、レベルの高い人たちから、多くの刺激や、物事に対する優れた方法などを得る機会も増えますから、どのような場面であっても、基本的にはレベルの高い環境にいた方が「得」なのです。

 さらに、集団授業は、「周囲がどの程度できているか分かる」ということも大きな利点です。それは授業中の周りの反応からも分かりますし、授業前、授業後の他の生徒との交流の中でも分かります。
 それが、(集団授業のスタイルを採る塾の多くは、授業内容のレベルをある程度以上高くしているはずなので)生徒のやる気に繋がるわけです。それは、仲間意識であると共に、ライバル意識でもあるでしょう。

 
 しかし、(ある程度以上の授業レベルになっているであろう)集団授業の内容に全くついていけないような学力、知力の生徒は、「周囲がどの程度できているか分かる」ということは当然マイナスに働きます
 劣等感が向上心に勝り、勉強をしない方向へと向かうわけです。

 なお、集団授業のスタイルでは、(学校でも塾でも、何でも同じですが)「出来ない生徒」は(少なくとも集団授業の場においては)ほぼ切り捨てるしかありません
 これは仕方のないことです。なぜなら、レベルを「下」に合わせることは、その生徒より上のレベルの生徒「全て」を切り捨てることになり、その被害は甚大なものとなるからです。

 そのため、授業に最初からついていけない生徒や、途中で躓いて、そこからなかなか抜け出せない生徒は、集団授業に参加しても、劣等感を強化していくことはあっても、勉強への意欲を高め、学力を上げようとする方向に進むことはほぼないでしょう。


 一方、個別指導塾は講師のレベルが「一様に高くはない」という点に不安があります

 個別指導塾の多くは、利益を出すために講師の多くを学生のアルバイトに頼って(つまり安く済ませて)います。
 さらに、個別指導塾の講師の給料は低い上に、授業準備等をしっかり行おうとすると、(時給計算で)元々低い給料が更に下がり、まともにやる気力が失せていくことが多いと考えられます。そのため、授業の準備をしっかり行い、足りない部分は改善していこうという講師は決して多くなく、また、経験を積む前に辞めてしまい、新しい学生アルバイト講師を雇って、その講師も辞めてしまって・・・というサイクルに陥っているところも、おそらくそれなりにあるでしょう。

 つまり、指導経験がそれなり以上にある講師というのは、個別指導塾には多いわけではなく、講師の「当たり外れが大きい」のです。

 ただ、この点については、その塾の求人を見ることで大よその判断は可能です。

 確認すべき点は、主に以下の3点です。
 特に、十分な知力、学力があっても、外部のスポーツ団体などに所属し、授業に充てられる日が変動するがために、個別指導を利用する他ないような生徒を持つ保護者の方は、よく確認するよう薦めます。

 まずは、募集の区分が正社員かアルバイト(非正規)かを確認しましょう。
 講師に正社員を使っている塾において、常に社員が足りているというところはまずないと思われるので、正社員の募集がかかっている塾であれば、講師は(大半が)正社員であると予想できます。
 逆に、アルバイト(非正規)しか募集をかけていないところは、講師の大半(「全て」の場合が多い)はアルバイト(非正規)である可能性が高く、講師のレベルも正社員のそれよりも落ちる可能性が非常に高いと判断できます。

 なお、正社員が講師をやっていた方がよい理由は、塾(雇い主)から要求されるレベルがアルバイトのそれよりも高いのが普通であり、また、給料の額が大きく違い、それがモチベーションの差に繋がるためです。

 
 次に、講師の給料(時給)も確認しておきましょう。
 当然、高ければ高いほど、まず講師のモチベーションが高くなりますが、給料が高ければ、それだけ講師に求められるものも高くなるため、給料の高低は、塾を選ぶ際の大きな指標となり得ます。

 
 そして最後に、可能であれば募集広告がどのくらいの期間出ているかも確認しましょう。
 あまりに長い期間募集がかけられているようだと、講師にとって魅力のない条件である場合が多く、当然、そのような条件でも働く講師のレベルは低い場合が多いと予想できるでしょう。
 また、長期間募集がかけられている塾は、講師の入れ替わりが激しくために、慢性的に講師不足に陥っている場合もありますが、その場合にも、講師のレベルはあまり期待できません。


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