このページでは、本格的に勉強を始める前に読んでおくべき、勉強法についての本を紹介します。
・ゆうきゆう『ゆうき式逆転発想勉強術―「勉強したくない!」を活用する』
『ゆうき式逆転発想勉強術―「勉強したくない!」を活用する』は、勉強をするにあたっての心構え、あらゆる勉強で使える原則論、モチベーションの高め方などの点で参考になる本。
非常に読みやすいので、中学生から読むことができるでしょう。勉強法の類は、できるだけ早めに身に付けた方が効果が大きいので、特に中学生にぜひ読んでもらいたい。
もちろん、勉強のモチベーションを上げられない高校生・社会人にも有益です。
ただ、現在は絶版で、新品を手に入れるのは無理そうです。
購入する場合にはネットで中古品を探すか、BOOK・OFF等の新古書店でたまに見かけるので、そちらで購入してください。
なお、同著者の『夢をかなえる勉強術 』(ソフトバンク文庫)が大体同じ内容となっているので、そちらを”代わりに”使ってもいいですが、若干内容の質が落ちているので、可能であればやはり、『ゆうき式逆転発想勉強術』を手に入れて使ってほしいところです。
・泉忠司『泉忠司の合格日記 偏差値30からたった半年で全国1位をとった僕の勉強法』
『泉忠司の合格日記』は大学受験生を対象とした本で、各科目の勉強の進め方、参考書の選び方、使い方、受験勉強のスケジュールの立て方などの点で参考になります。
とりわけ、時期ごとの勉強の進め方について述べられている点が有益でしょう。
なお、この本については、大学受験生以外は特に参考にすべき箇所はありません。
・椋木修三『図解 超高速勉強法―「速さ」は「努力」にまさる! 』
『図解 超高速勉強法―「速さ」は「努力」にまさる!』は、基本的には大学生以上向けの勉強法であり、タイトル通りの効率のよい勉強法について述べられていますが、その前提となるモチベーションの高め方についても詳しく説明されています。
勉強法というものを誰からも教えられず、周りからも吸収できなかった私が、志望大学へ進学し、無事に卒業できたのも、某県庁の大卒程度一般職員の筆記試験に合格できたのも、ひとえにこの本に依るところが大きいです。
特に、自己暗示法、「勉強時間=記憶時間+想起時間」、「『あとは機械的にやるだけ』にする」といった内容は大いに参考になりました。
高校生も、大学受験が終わったら、その後の人生に備えるために入学前に読んでおくといいでしょう。
間違いなく、勉強法についての本の中でもトップクラスの出来です。
・山口真由『東大首席弁護士が教える超速「7回読み」勉強法』
『東大首席弁護士が教える超速「7回読み」勉強法』では、主に、いわゆる「暗記科目」や、文字による体系的な知識の獲得が可能な科目・分野(文系領域)に有用な勉強法が紹介されています。
amazonのレビュー等では酷評されていますが、実は本書で述べている勉強法は、法学部等ではわりと似たことをやっている学生が(おそらく昔から)一定数以上いるものです。特に、法学のうち、法律系で大学院にいくような学生はほぼ間違いなく、基本書(民法であれば内田民法など)を通して何回も読んでいるでしょう。
「ただなんとなく7回読む」だけではおそらく十分に知識が身に着くことはないですし、そもそも7回も読めないでしょうが、そのあたりの点を考慮した方法論が本書では述べられています。
ただ、本書の勉強法は何の科目・領域の勉強にも有用なわけではない点には注意してください(おそらく、レビューで酷評している者はそこが分かっていない)。
ほぼ繰り返しになりますが、本書の勉強法が有用なのは、体系的な理解が可能であり、且つそれが必要な領域が主であり、次に世界史などの「流れ」の理解が学習に有効な科目です。
要は、パッケージでの理解、吸収が可能且つ有効なものに使うべき勉強法なのであり、そうでない科目・領域にはおそらく有効に働かないでしょう。